文字に適切な温度をのせられたら、リモートワークはきっともっと良くなる

学校

noteからの転載記事です▼

最近、ある種の「特別な人」でなくてもリモートで仕事を継続して行えるようになるためには、何が必要かと考えていました。

そのなかで思ったことは、今までリモートワークの現場で実践されてきたことを改めて言語化し、組織内においては、ある程度仕組み化していく必要があるのではないかということです。

そんなわけで、今日はリモートで人と一緒に仕事を進める中で求められる「文字での会話」について、わたしなりの考えを記しておきたいと思います。

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わたしは以前、暮らしをテーマにしたキュレーションメディアで、チャットワークを使い毎日30人のライターさんに対して記事の作成や修正依頼などをしていました。

やりとりを行うライターさん達は主婦の方や、旦那さんの転勤で海外に住んでいる、いわゆる「ふつうの人」たちです。

フリーランスとして生計を立てている方や、チャットでのコミュニケーションに慣れている方であればともかく、一般の人にとってテキストベースで人と仕事を進めていくことは簡単なことではありません。

またライターとしての経験が少ない方がほとんどのなかで、ある程度のライティングスキルが身に着くまで育成し、さらに活躍していただくまでには、相応の時間が必要でした。

せっかく良い文章が書けるようになった頃に、ライターさんが離れてしまっては、採用と育成の追いかけっこになってしまいます。

そのため、できるだけ長い期間、気持ちよく働いていただけるようなコミュニケーションにのあり方について考え、最終的には主に次のことをポイントに仕事を進めるようになりました。

1. 顔文字・絵文字やびっくりマークを多用する

「了解です。」と「了解でーす( ・∀・ )ゞ.」を見たときに受ける印象が違うように、文字や記号の組み合わせによって読み手が感じる温度感は変わってきます。
そのため、できる限り明るく、無機質なコミュニケーションにならないよう心がけました。
というのも、基本的にはライターさんも一人で黙々と作業をしている場合が多いので、孤独感を感じたりモチベーションが下がってしまう瞬間もあります。
離れていても同じ目標に向かうチームの一員だと実感をもっていただくことが大切です。

2. 即レス

当たり前のことですが、テキストベースで仕事を進めていく上で返信が遅いと作業スピードも遅くなります。
また、自分のアクションに対して反応がないと「失礼なこといったかな・・・?」「するべきではない質問だったかな・・・?」など、余計な不安や心配な思いをする場合もあるでしょう。
連絡がきたら即返信、相談や確認が必要なことに対しては「確認してからご連絡させていただきますね (^_^)」と対応するなど、できるだけ早く反応しました。

3. 相手のバックグラウンドに合わせたコミュニケーションをとる

実際に顔を合わせたことがない方と仕事をする中で、相手がどんな環境で働いているのか、どんなことに興味があって何が得意かなど、相手のバックグラウンドを知るのは重要なことです。その上で、相手に合わせたコミュニケーションをとるように心がけました。
例えば、海外在住の方とのやりとりでは、「ニューヨークではもう夜の10時ですね。遅い時間に申し訳ないのですが・・・」、サッカーが好きな方であれば「さっきの試合、日本が勝ったみたいですね!見てましたか??」等の会話を付け加えるなど、物理的な距離があるからこそ、心理的な面で寄り添えるように配慮しました。

4. 修正依頼などネガティブ要素があるメッセージの前には必ず褒める

いただいた文章の修正のお願いや、ミスを指摘するような、ライターさんにとってはネガティブな感情をもつ可能性もあるメッセージを送る場合には、必ず良い部分についても触れるようにしました。
リアルなやりとりであれば表情や声のトーンでカバーできることも、文字情報に頼ると必要以上に相手の自尊心を傷つけてしまったり誤解を生んでしまうこともあります。
思ってもいないことを無理やり言う必要はありませんが、良い部分を伝えることで、ネガティブ要素を孕んだ指摘についても素直に受け取っていただけることが増えました。

5.頑張ってくれたポイントを見逃さない

どんな状況でも、自分の努力を誰かが気づいて評価してくれることは嬉しいものです。
特に作業の過程や日々働いている姿が見えないリモートワークでは、個人の頑張りを近くで見たり、どのような環境の下で働いているか把握することができません。
その分、成果物から見えてくるライターさんの努力については、小さなことでも評価し、その都度伝えることで「ちゃんと見てくれている」という安心感をもってもらえるようにしました。

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日々の生活の中で、わたしたちは無意識的に五感からたくさんの情報を受けていますが、外から得る情報の9割以上は目と耳から認識しているそうです。

表情が見えず、声のトーンもわからないチャットでの会話は、自分の意図していないニュアンスで言葉が伝わってしまったり、逆に相手の文字から感情を汲み取れないことも少なくありません。

今回は編集者の視点でリモートワークにおける文字コミュニケーションのあり方について言及しましたが、リモートワークを進める上で大事にすべき本質的なポイントは、どんな職種でも同じなのではないでしょうか。

リモートワークを前提として作られた企業やフリーランサーによる組織だけではなく、一般の企業でリモートワークが取り入れられるケースも今後さらに増えてくるでしょう。

文字を使いこなして温度感のあるコミュニケーションを誰もが実現できれば、きっともっとリモートワークの可能性は広がると信じています。

<編集後期>

マンゴーがおいしい季節になりました。

私は果物の中でマンゴーが一番好きなのですが、日本では1個1000円近くするマンゴーがインドネシアでは数十円で買えるので、しばらくは幸福度の高い毎日が続きます。

日本に本帰国するときには、スーツケースいっぱいに詰めて帰りたい。

税関でひっかかるかな・・・。

<Twitter、再開しました> https://twitter.com/umnagisa

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梅野 なぎさ

梅野 なぎさ

’91生まれ。2017年よりインドネシアで働いています。 【Mail】bonin.makani@gmail.com