パリと女2人旅とプティング#2

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そういえば、前からずっと書こうと思っていたパリの話の続きを忘れていた。結局、何を書きたかったんだっけ・・・と記憶をたどってしまうほど、すっかり忘れていた。

それだけ、本州に戻ってきたこの1カ月は目まぐるしくて、過去のことに思いを馳せる時間もなかった。もちろん一人で過ごすより、ずっと忙しくて大変だけれど、人と一緒に仕事ができること、好きな人たちに囲まれて働けるのは幸せなことだ。

パリと女2人旅とプティング#1


パリの朝は、もってきた中で一番厚手のセーターとダウンジャケットに身を包んでも震えるほど寒かった。空気はキリっとしていて聡明で、どこまでいってもやっぱりパリだな、と思った。その街の空気というのは、住んでいる人や、食べものや、流れる音楽なんかによって、染まって馴染んで流れていくものなんだと思う。

一人での寒さは悲しいけれど、「寒いね」「うん。ほんとうに寒い」と2人で言い合えることは、何だか楽しかった。暑いときに「暑いね」「うん。本当に暑い」と2人で言い合うのはさらに暑苦しくなるから言わないようにしているけれど、寒いときの「寒い、寒い」は、ちょっぴり暖かくなって幸せな気分になるから声に出して言い合ってもよい気がする。

私たちは、街中のありとあらゆるものを食べつくした。パリの街のショーウィンドウには色とりどりの食べものが並んでいる。ケーキにクッキー、ハムにソーセージ、パンにチュロス、ワインにチーズ。。。おいしいものも、そうでないものもあったけれど、全ての食べものが美しくて、パリらしいように思えた。

ハンチング帽をかぶって、紙袋に包まれたフランスパンの頭をかじりながら歩く男子学生を見ては、「パリだ!これが小さいときに絵本で見たパリだ!!」と言ってマネしたし、チーズとワインだけ買ってホテルで食べる、ということをしたくて夜な夜なワインを飲んだ。私たちはいつの間にか寝てしまっていて、口を開けたボトルがベッドに倒れて翌日シーツが真っ赤に染まっていて絶叫する、なんてこともあった。

そんな全ての小さなできごとを、数年経ったいまでも忘れないでいられのは、やっぱりそこに友人がいたからだ。日本に帰ってきてからも、私は彼女を通してパリを見ることもあったし、彼女は私の言葉を通してパリの思い出を語ることもあった。

一人で見たものをそのまま事実として淡々とためていくのも大好きだけれど、一人では見られないものや、覚えていられないものを、人との間で共有して、かたちを変えながらもっていられるのもやっぱりステキなことだと思う。

 

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梅野 なぎさ

梅野 なぎさ

’91生まれの25歳。だいたいの方がそうであるような気がしますが、旅と音楽と食べ物が好きです。【Mail】bonin.makani@gmail.com